付け下げは、訪問着よりやや格下の準礼装で、お茶席や外出着まで活躍の機会も多い着物です。
遺品整理やご自宅のお掃除で誰も着ていない付け下げを見つけた、もしくは昔仕立てたご自慢の付け下げをお持ちの方も多いのでは無いでしょうか?
不要な付け下げは着物買取で買い取ってもらうことができます。
本コラムでは、着物にあまり詳しく無いという方のために、付け下げとはどんな着物なのかをご紹介した後に、一体いくらで買い取ってもらえるのか、気になる買取相場などもまとめています。
付け下げってどんな着物?
付け下げは、正絹でできた染めの着物の一種で、訪問着のように着物の形に仮仕立てをして染めるのではなく、長い反物のまま染めているのが特徴です。
着物には格があるのですが、付け下げは訪問着よりやや格下に位置付けられていて、訪問着では堅苦しくなってしまうパーティーやお茶席に向いています。
中には、古典柄などの格式高い柄をあしらった、どちらかというと訪問着の用途に近い付け下げもあり、仕立てるのにもそれなりの料金がかかってしまうため、値段の落ちる中古での需要も高く各買取業者も積極的に買取を行なっています。
不要になった付け下げはどうすれば良い?
親戚から譲り受けた付け下げや、着る機会のなくなった付け下げ。不要になったら一体どうすればいいのでしょうか?
一つ目の選択肢は「保管を続ける」ことが挙げられます。
訪問着の簡略版で準正装という位置づけの付け下げは、結婚式のようなフォーマルな場面から、お茶会、パーティー、お子さんの入学式など、様々なシーンで活躍してくれる着物です。
今後、保管を続ければ着用する機会も訪れることも十分に考えられるでしょう。
しかし、保管にはデメリットもあります。
高級な付け下げは正絹で仕立てられていることが多く、正絹は虫食いや湿気に弱いので、保管が非常に難しいのです。適切な保管には多大な手間と時間が掛かってしまいます。
(湿気に強い桐製の箪笥に保管するとか、保管する場合に、防湿剤と防虫剤を入れるとか、湿気を取るために年に数回虫干しをする必要がある、などなど…。)
シミや虫食いができてしまえば、着用するのが困難になりますし、何より価値を大きく落としてしまいます。
そのため、不要になった付け下げは、保管するのではなく、手放すという選択肢も考える必要が出てきます。とはいえ、高級着物である付け下げをただ処分するのは勿体無いですよね。
そこでおすすめなのが、処分ではなく、買取業者などに売却するという選択肢です。
付け下げはどこで買い取ってもらえる?オススメの売り方は?
訪問着や振袖と比較すると、生産に手間もかからない付け下げは、比較的手頃な値段で仕立てられることもあります。ですので、買取価格もやや低めに設定されることもあります。
とはいえ、中には作家物や有名産地のものであれば高額での買取となることもあるでしょう。
そんな付け下げをできるだけ高く売るには一体どこで売るのが正解なのでしょうか?まずは付け下げを買い取ってもらう方法を知っておきましょう。
リサイクルショップ
着物の買取をしてくれるリサイクルショップはそこまで多くはないですが、お近くにリサイクルショップなどがあれば、手軽に使えて便利かもしれません。
しかし、着物の買取をしてくれる場合でも、着物に関する専門家がいないことがほとんどで、着物の見立ては難しく、洋服の古着と同じく数百円程度の値段しかつかないことが多いです。
ネットオークションやフリマサイト
最近流行りのネットークションやフリマサイトでも付け下げを始め、着物全般売ることができます。自分で売値を設定することもできますし、サイズや柄行などが需要にマッチすれば、高値で売ることも可能です。
しかし、着物に対する知識がない方ですと、相場より安く手放してしまう可能性もあります。またそもそもネットで売ることに慣れていない方ですと、買い手とのトラブルも考えられます。
上級者向けの売り方といえるかもしれません。
ネット型の着物買取専門業者
この方法が、このコラムで一番おすすめしたい付け下げの売り方です。
着物の買取に特化していますので、一般的な付け下げから、作家物などの高級品であっても正確に価値を判別してもらえます。
査定の手数料も無料な業者がほとんどで、出張買取や宅配買取など、便利な買取方法も用意してくれています。
付け下げはいくらで売れる?買取相場を徹底解説!
付け下げの売り方をご紹介しました。さて次に気になるのが、付け下げは一体いくらで売れるのか、ということでしょう。
買取価格は着物の状態にもよりますが、高く売れる付下げの条件と買取価格の相場について調べてみました。
状態良好な付け下げ
一度も袖を通していない未使用品や、保存状態が良い着物は高値で売れる確率も高まります。
逆にカビやシミがあるとマイナス査定のポイントになりますし、業者によっては買い取ってもらえないケースもあるでしょう。
ただし、多少のシミやカビがあっても、表に出ない(着用した時に見えない)箇所であれば、そこまで査定額に影響はないようですので、まずは一度査定をしてもらいましょう。
証紙がある付け下げ
証紙とは着物や帯の産地や品質を明らかにするもので、反物の端などに付いています。
証紙があった方が品物の信用度が増し、再販価値も高まるため、より高く買い取ってもらえる可能性が高いです。
サイズが大きい付け下げは買取価格UP
付け下げなど着物は、サイズにより買取価格に差が出る場合があり、サイズが大きいほうが買取価格は高い傾向にあります。着丈が150cm以上あれば査定額UPに期待しましょう。それは、着物特有の事情があり、サイズが大きい着物は、仕立て直すことにより、様々なサイズの付け下げにすることができるため、サイズが大きい着物のほうが、中古として需要はグッと上がります。
付け下げの買い取り価格は数百円から数万円が平均
着用シーンも多く、未婚既婚を選ばない付け下げは、中古での需要も大きいため、売りやすい着物です。
保存状態の悪いもの、極端にサイズが小さいものでなければ、数千円の値が付く場合がほとんどです。
また未使用品や高級品、人間国宝などの有名作家の手掛けた作品で証紙がある場合は、数万円から数十万円以上の値がつくこともあります。
まとめ
今回は付け下げの買取事情について解説しました。不要な付け下げにお悩みの方にとっては、タメになる情報も多かったのはないでしょうか?
売り方によって価値も大きく変わってしまう可能性の高い付け下げは、ぜひ着物買取専門店に売ることをおすすめします。
以下でオススメの買取業者もまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
そして実際に査定を受ける時には、今回ご紹介した内容を頭に入れて買取に臨んでみてください。