過去に着ていたり集めていた着物を、現在では着る機会がなくなったと、箪笥にしまいこんでいませんか?
価値ある着物の使い道が見つからず捨ててしまうのは、もったいないですよね。
本記事では、寄付や売却など、不要な着物の活用方法を4つご紹介します。
着物を捨てずに自分に合ったほかの方法で活用することで、心置きなく片づけることができるので、ぜひ参考にしてみてください。
不要になった着物、どのような活用方法がある?
不要になった着物をずっとしまいっぱなしにしてしまい、捨てるにも捨てづらい、という方も多いですよね。
不要な着物の活用方法としては、おもに以下の4つが挙げられます。
- 親戚や知り合いに譲る
- 売却する
- 寄附する
- リメイクする
以下から、それぞれ詳しく解説しますので、ご自分に合った着物の活用方法を見つけてみてください。
親戚や知り合いに譲る
元来、着物は代々受け継がれるものとされていて、親戚や知り合いに譲るのは着物の価値を次世代に伝える伝統的な方法です。
特に家族の中で着物を必要としている人や、着物を大切に思う人がいれば、次に着物を大切にしてくれる人に受け渡すことができます。
親戚間で、結婚式や成人式などの機会に着物を必要としている方に譲るのも良いですね。
親戚や知り合いに着物を譲れば、思い入れのある着物でも、そのまま思い出を受け継ぐこともできます。
ただこれまでに、親戚・知り合いから「着物を必要としている」という声を聞いたことがない場合は、譲り先を探すのが大変かもしれません。
売却する
不要になった着物は、リサイクルショップや着物買取業者を利用して売却することができます。特に高価な生地や作家・ブランド物、保存状態の良い着物などであれば、予想以上の高値がつくこともあります。
大手買取業者であれば、店頭買取のほか、出張買取や宅配買取なども行っているので、自分に合った買取方法を選べます。
また、インターネットを介し、フリマアプリやオークションサイトを利用して着物を売ることも可能です。フリマアプリやオークションサイトであれば、スキマ時間で出品作業や買い手とのやり取り、発送作業が済ませられるので、まとまった時間がとれないという人に向いています。
不要な着物を売却することは、現金化できる点、ほかの着物を必要としている人の元へ届けられる点が大きなメリットです。
寄付する
着物を必要としている団体や個人に寄付する方法も、着物を有効に活用する一つの手段です。着物は、文化活動や舞台公演の衣装として利用されたり、チャリティ団体に寄付することで困っている人々の役に立つことがあります。
着物を寄付することで、伝統文化の保存活動や社会貢献につながるので、着物を有意義に活用できます。
着物の寄付を受けている機関として、3箇所ほどピックアップしてご紹介します。
NPO法人 セカンドライフ
セカンドライフは、NPO法人としておもにゴミを減らすために寄付を募る活動をしています。
着物を含む不用品を寄付することで、子ども達の命を救うワクチンが寄付される仕組みにもなっています。
寄付された着物を撮影してホームページに掲載したりと、「寄付した着物が誰かを笑顔に」をコンセプトに、世界に笑顔を増やす活動を積極的に行っています。
営利企業 キフコレ
キフコレは、寄付された不用品を基に、途上国に水浄化剤を寄付するなどの社会貢献をしている営利企業です。
着物をはじめ、家電、日用品、雑貨なども寄付対象としているので、まとめてほかのものも寄付したいという人にもおすすめの企業です。
送料は送り主負担になりますが、段ボールに詰めて送るだけなので、簡単に寄付することができます。
→ キフコレ
母校に寄付
買取業者のエコスタイルでは、「キフカツ」と題して不要なモノで母校を応援できる活動を行っています。
不要な着物を寄付することで、母校に寄付・支援できるので、卒業した学校に思い入れがあったり、現在家族がその学校に通っている場合におすすめの方法です。
現在、提携しているのは東京都八王子市にある中央大学ですが、これからさらに提携先が増えていく見込みです。
→関連記事:「着物の寄付が可能な大学一覧」
リメイクする
着物を活用する方法として、リメイクもまた有効的な選択肢です。思い出の詰まった伝統的な着物が、リメイクによって、今のライフスタイルに合わせて生まれ変わります。
以下でおすすめのリメイクアイデアをご紹介します。
バッグやポーチにリメイク
着物の美しい柄や色合いを活かして、バッグやポーチにリメイクするのは定番のアイデアです。
着物特有の絹や刺繍は、小物にすることでアクセントになり、普段使いすることができます。
着物の生地の好きな柄の部分を使用して、オリジナルデザインを楽しめます。
インテリアファブリックにリメイク
部屋のインテリアに着物の生地を取り入れるのもおすすめです。
いらない着物をクッションカバーや壁掛けにすることで、部屋に和の雰囲気をプラスし、空間に落ち着きを与えます。
また、着物の生地は丈夫なので、長く愛用できるのも魅力です。
アクセサリーにリメイク
余った小さな着物の生地は、ピアスやブレスレットなどのアクセサリーにリメイクすることも可能です。特に和柄や金箔などの装飾が施された着物は、個性的なアクセサリーとして注目を集めます。日常使いから特別な日の装いまで、幅広く活用できますね。
不要になった着物は早めに売却を検討しましょう
着物をリメイクする時間や興味がない場合、早めに売却を検討するのも一つの賢い方法です。
着物の売却には、ただ着物を手放すだけでなく、実はさまざまなメリットがあります。
まず、売却によって得られる金銭的なリターンは最も魅力的です。特に保存状態が良い着物や希少価値の高いものは、思わぬ高値になることもあります。
また、着物を売却することは、次世代に日本の伝統文化を受け継ぐという重要な役割も果たします。大切に受け継がれてきた着物を、次に必要としている人へ渡すことで、処分してしまうよりも罪悪感なく着物を手放せるでしょう。
たとえ自分の周囲に着物を使う人がいなくても、ネットや買取業者を通じて、必要としている人と着物をつなぐことができます。
大切にしてきた着物が、誰かの特別な瞬間や日常の一部として再び活躍することを想像すると、売却はポジティブな選択肢といえるでしょう。
今はもう着る機会が少なくなった着物も、売却することで今必要としている人の元へ届けてもらえるかもしれません。
また、以下の記事では、おすすめの着物買取業者をご紹介していますので、どこを利用すればわからないという方は参考にご覧ください。
まとめ
着物は、日常的な洋服以上に日本の伝統と文化を体現した特別な存在です。そのため、不要になった着物もさまざまな形で有効に活用することができます。
親戚や知り合いに譲ることで、着物の歴史を次世代に引き継ぎ、リメイクや寄付を通じて新しい価値を生み出すことが可能です。また売却することで、手軽に現金化できるだけでなく、次に必要としている方の手に渡せ、文化を未来へつなぐ役割も果たせます。
それぞれの方法には、それなりのメリットがありますので、ご自身に合った活用方法を選び、着物を大切に次のステップへと送り出しましょう。